2008年の金融危機は現代金融史で最も暗い章であり、価値投資家にとって最も貴重な教訓でした。レバレッジ、流動性、恐怖の本質を教えてくれました。
何が起きたのか
不動産バブルが崩壊し、サブプライム住宅ローンに連動した複雑な金融派生商品(MBS、CDO)の価値が崩落。リーマン・ブラザーズが破綻し、世界的に信用市場が凍結しました。
価値投資家の教訓
- レバレッジは両刃の剣: 多くの銀行はROEが非常に高く見えましたが、30倍以上のレバレッジの上に成り立っていました。資産価値が3%下がれば、株主資本はゼロになります。
- 流動性は儚い: 危機ではキャッシュこそが王者です。他者が売らざるを得ないときにキャッシュで買えることが、世代を超える富を生む鍵です。
- 価格と価値の乖離: 恐怖の頂点では、最優良企業(例:コカ・コーラ、ジョンソン&ジョンソン)さえ無差別に売られます。まさにセーフティ・マージンが機能する瞬間です。